ガンダムの動力炉について

どうも。キむryoです。今回はガンダムの動力炉について語ります。作品ごとに、ガンダムの動力炉は幾つか種類があります。

宇宙世紀、ファーストガンダムである、機動戦士ガンダムの、MSの動力炉は、ミノフスキー粒子の物理学に基づく、熱核反応炉です。核融合炉が搭載されています。

まず、基礎となる核融合反応の知識から説明していきます。核融合反応は、我々の世界で現在運用されている、原子炉(核分炉)とは逆の反応です。2つの軽い原子核同士が衝突し、一つの重い原子核になる反応のことです。自然界では、太陽で起きている反応です。この反応を地上で起こそう、地上に太陽をつくろうというのが、核融合の研究であり、これを動力炉として利用しようというのが、核融合炉の研究です。重水素と三重水素を燃料とした、D-T反応が注目され、この反応を起こそうと各国が研究に取り組んでいます。核融合炉の実現の難しさは、反応を引き起こすことと、反応を継続することにあります。温度が摂氏温度で1億度必要です。そのうえで、プラズマ化した燃料をある空間に閉じ込める必要があります。狭い空間に閉じ込めることで、原子核同士の衝突を促すのです。

プラズマは、物質の第4の状態ともいえるもので、原子核と電子が結びつきを失い、バラバラに飛び交っている状態を指します。核融合反応を引き起こすには、燃料をプラズマ化する必要があります。当然、摂氏1億度に耐える材料は無いので(タングステンですら、融点は摂氏3380度です。)、磁場によってある空間に留め置く方法が取られます。ドーナツ状の容器の中にプラズマを満たし、容器の周りにコイルを配して、磁場閉じ込めをすることで、やっとのことで核融合反応を起こします。核融合反応を引き起こす事ができたとしても、反応を持続させるのが難しいのです。研究者がフランスのITER計画や、日本ではJT60SAで実証実験を行っています。核融合炉の研究は、実現までにあと50年と言われ続けています。世界のエネルギー需要が増大していく未来で、将来を担うエネルギー源として、あと1世紀以内の実用化が待たれています。

さて、そんな核融合炉ですが、機動戦士ガンダムの世界では、ミノフスキー粒子の応用で、ミノフスキー・イヨネスコ型熱核反応炉が実用化されます。RX-78-2は、全高18mという小さな機体に、なんと7基もの熱核反応炉を搭載しています。コアファイター内に2基、ランドセル内に2基、腰部に1基、脚部に2基です。ちなみに、よくMSのエンジンが爆発すると・・・なんていう話がありますが、核融合炉は爆発しません。仮にエネルギー供給が立たれる、例えばプラズを閉じ込めるための電力がカットされた場合、プラズマが霧消して、反応が止まります。反応を起こすのも難しいので、条件が整わなくなると炉が機能しなくなります。停まる事はあれど、原子炉のような臨界反応を起こしてメルトダウンするような事にはなりません。放っておけば反応が止まってしまうからです。先の福島で起きた原発事故のように、電源が喪失したとしても、反応を起こせなくなるだけです。この点、核融合炉は核分裂炉よりも比較的安全だと言えます。

ファーストガンダムのMSには、動力炉としては前述した核融合炉が搭載されています。これは時代が下っても、宇宙世紀なら基本的に、変わらないと考えていいでしょう。

さて、宇宙世紀以外の作品ではどうでしょうか?例えば、A.C.、新機動戦記ガンダムWでは、動力炉は熱核反応炉となっています。

機動戦士ガンダムSEEDでは、どうでしょうか?この作品では、コズミック・イラという年号が採用されています。本作では、核融合炉が実用化されていないという設定です。そのため、莫大なエネルギーを得ようと思うと、原子炉に頼らざるを得ません。が、しかし。Z.A.F.T.が地球連合の核ミサイルに報復として打ち込んだNジャマーによって一切の核分裂炉反応が抑止されてしまいます。こうした背景から、MSにはバッテリーが搭載され、電気で動かす方式となっています。MSは出撃後、ある程度戦ったら、消耗した電力を補う為に母艦に帰投する必要があります。活動時間に制限があるわけですね。ストライクを初めとするGAT-Xシリーズは、通電することで実体弾をほぼ無力化するフェイズシフト装甲を持っていますが、これもバッテリーから供給される電力があればこそです。エネルギーが尽きると、ディアクティブモードになります。色がグレイに変わりますね。

SEEDでは、後半でNジャマーキャンセラーが登場することで、原子炉を使う事が可能になります。この技術で、ZGMF-X10Aフリーダムは核エンジンを搭載することで、他のMSよりも潤沢なエネルギーを使った戦闘が可能になり、パイロットがもてば、バッテリー搭載のMSよりも長時間稼働することが可能になりました。

機動戦士ガンダム00では?こちらでは、GNドライブ、あるいは太陽炉と呼ばれる半永久機関が採用されています。この辺、核融合炉ほど勉強してないので詳細が分かりません。誰か詳しい方教えて~

Gのレコンギスタでは?フォトンバッテリーが動力になっています。フォトン(光子)をエネルギーとして閉じ込めたフォトンバッテリーが配給されており、G-セルフはフォトンをまとう事ができるようです。こちらも勉強不足です。

以上で、ガンダムには作品ごとに様々な動力炉があることを知ってもらえたと思います。未来では、どんなエネルギー源が登場するのか?非常に気になるところです。エネルギー問題の解決のヒントをガンダムに求めるという観方をするのも楽しみの一つではないでしょうか。

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